壁面におけるせん断応力（剪断応力）（摩擦応力）${\tau }_{\mathrm{w}}$ と流体の密度 $\rho$ によって次のような速度を定義することができる。 $$\begin{array}{}\text{(1)}& u^{\ast }=\sqrt{\frac{{\tau }_{\mathrm{w}}}{\rho }}\end{array}$$ 　式 (1) の $u^{\ast }$ が摩擦速度で，壁における摩擦によるせん断応力を速度を指標として表わしており，壁面近くの速度や乱流強度の無次元化の際に代表速度となる。また，$\sqrt{{\tau }_{\mathrm{w}}/\rho }$ は次式のようにも表わされる。 $$\begin{array}{}\text{(2)}& u^{\ast }=\sqrt{\frac{{\tau }_{\mathrm{w}}}{\rho }}=\sqrt{\frac{f}{2}}{u}_{\mathrm{av}}\end{array}$$ 　ここで，$f$ は管摩擦係数で，$u_{\mathrm{av}}$ は断面平均速度である。$f$ はレイノルズ数のみの関数であるからレイノルズ数がわかれば $u^{\ast }$ は明らかとなる。