ろ過においてろ材の与える抵抗のこと。ケークろ過におけるろ過速度 は,次式で与えられる。
ここで, はろ過圧力, はろ液粘度, はケーク抵抗, はろ材抵抗である。ルースのろ過速度式では,ろ材抵抗をこれと等価の抵抗を生ずるための仮想ろ液量として取り扱っている。ケークろ過の期間中,特にろ過初期のろ材抵抗は必ずしも一定とは認めにくいが,ろ過速度式では便宜上一定として取り扱われる。ろ材の抵抗値は,新しいろ材についての純水透過実験から求めた抵抗値とはあまり関係がなく,むしろ生成ろ過ケークの平均ろ過比抵抗の値と密接な関係がある。ろ材の選択が適当であれば,実際のろ材抵抗は厚さ 0.25~1.5 mm のろ過ケークと等価な程度の抵抗値となる。しかし,ろ材を繰り返し使用して目詰まりが進行すると,厚さ 6~12 mm のろ過ケークと等価な程度の抵抗値をもつに至る。
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ルースのろ過速度式(ルースの濾過速度式)
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/06/22